焼肉図鑑

食べ歩いた焼肉屋を記録しているブログ 日本全国の焼肉屋を食べ歩き記録することが目標

岩手県一関市 丑舎格之進 日本古来の技法 枯らし熟成の実力を堪能しましょう

丑舎格之進

Address 岩手県一関市川崎町薄衣法道地21−16

TEL   0191-48-4129

最寄駅   陸前中門崎駅

駐車場   有り

 

東京にも多数展開している岩手発の焼肉といえば格之進

丑舎格之進はその総本店として君臨しており、焼肉好きとしては絶対に利用しておかねばとレンタカー借りて一関から向かいました。

 

せっかくの格之進であればハンバーグも良いが枯らし熟成の肉たちを食べましょう

 

格之進の代名詞といえば枯らし熟成と呼ばれる日本古来の技法で熟成させた肉。

 

焼肉屋としては珍しく熟成肉の焼肉を食べることができます。

「枯らし熟成」とは、1℃~4℃に設定した冷蔵庫内で、屠畜したばかりのお肉を枝肉のまま吊るし、3~4週間放置しておく手法のことです。庫内にはお肉にふさわしい菌が自然に繁殖し、それらが付着することで自由水がゆっくりと引き出されます。

出典:画像、文章共に格之進公式WEBサイト

 

せっかくなのでランチで人気なハンバーグではなく食べたのは全て熟成肉。

 

ロースとカルビを食しました。

 

門崎熟成肉から、ロースとカルビを選んだわけですが、なんとロースは3,900円。かなりの高額なメニューですね。

 

 

格之進の焼肉は簡単な味付けだった、少し悲しみの下味

 

肉が出てきて少しだけ悲しみ。肉自体にはほぼ味付けが無い状態。

 

 

これは熟成された肉のうまみをダイレクトに味わってほしいという考えなのかもしれませんが、焼肉というカテゴリーで考えると大幅なマイナスだと私は思ってしまうタイプ。


なぜなら、大事な味付けの行程を一つすっ飛ばしているわけですから。

 

同様に熟成肉をうたった岐阜の焼肉屋では熟成+店の味付けを模索しており、そして美味しく食べることができることからも、できない方向性ではないと思うのだが。

 

鼻から噴出する熟成の香りはさすがの一言  なかなか焼肉で食べられる味わいではなかった

 

一番高額だったロースから食べたが、噛めば噛むほど鼻から抜けていく熟成香は見事の一言。

 

 

なかなか焼肉屋で味わうことのない方向性でもあり驚きます。

 

肉を見ると若干変色していることがわかると思います。

熟成、エイジングしていくと肉が変色し固くなったりします。食べるときにはその部分はカットするので、必然的に食べることができる肉の量は減ります。

熟成・エイジングした肉が高額になるのには、単純に歩留まりが悪いからというシンプルな理由があるわけです。

 

強烈な香りを支えるのはつけダレの秀逸さ

 

丑舎格之進はもみダレ等の味の付加は無かったが、つけダレが素晴らしく、柑橘系の酸味が残るタレたちはちょっと脂が強く、そして食べ進めると鼻についてくる熟成香を消すにはマッチしたタレでした。

 

 

これはうまいですね。

 

ロースに比べてカルビは熟成香は弱く食べやすい味だった

芳醇な香りを楽しめたロースと比べると、カルビは熟成香が弱く良く言えば食べやすい、悪く言えば無難な味わいでした。

 

 

ゴリゴリに格之進の枯らし熟成の肉を食べたいのであれば、惜しむことなく「ロース」を頼んでおいたほうが良いですね。

このカルビだけ食べていたら印象は弱く「枯らし熟成とはなんぞや?」と疑問を抱えたまま帰ることになりますので。

 

せっかく「焼肉」で食べるのだから一工夫欲しかったのは事実

枯らし熟成の香りは楽しめたわけですが、一歩引いて丑舎格之進の焼肉を評価してみると、「焼肉である理由が見られない」とも言えます。

 

枯らし熟成の肉をカットして、下味はシンプル。焼いて、つけダレつけて食べるだけであれば、なんだか料理としてのこだわりが弱いと感じてしまいます。

 

ということで、なかなか他の食べ方ではできない食べ方をしてみようと、キムチと合わせてロースを食べました。

 

 

これは!!焼肉+枯らし熟成を実現した一品!!とはいかず、やっぱり素人考えではそんなにうまくいかなかったですね。

 

評価は人によって大きく異なる可能性もあるが、なかなか味わうことが無い肉という観点では大満足のお店。

焼肉が好きなら食べ歩いてみると面白いと思います。ごちそうさまでした!