焼肉図鑑

食べ歩いた焼肉屋を記録しているブログ 日本全国の焼肉屋を食べ歩き記録することが目標

岩手県盛岡市 大同苑 元祖ネギタン塩は焼肉史に残る可能性がある逸品

焼肉冷麺大同苑盛岡総本店

Address 岩手県盛岡市菜園2-6-19

TEL   019-654-5588

最寄駅   盛岡駅

駐車場   無し

 

この大同苑は焼肉史に名前を残すかもしれないお店。


大同苑が考案したネギタン塩は、タンでネギをくるみ小ネギを用いて縛った形。近年この形式を模してネギタン塩を提供する店が増えており、その大元となった功績は大きい。

ということで、元祖グルメと焼肉食べ歩きが趣味な私としては、二つの趣味が重なる素晴らしいお店でした。

 

縛られたタンは未来のスタンダードになるかもしれない一品

この大同苑に訪れたのであれば食べなくてはならない一品が

元祖ネギタン塩になります。

 

 

2020年に入ってからでしょうか、都内で超高級焼肉店でこの形式でタンを出すお店が現れ一気にメジャーとなってきましたが、

その大元はこの盛岡にある大同苑ということになるわけですね。

 

大同苑名物ネギタン塩

ネギをタンで包み小ネギで結んだ、見た目も可愛いネギタン塩。

頬張ったときに爽やかに広がるネギの甘さと柔らかくて美味しいタンが絶妙です。このネギタン塩は総料理長のオリジナルで、改良を重ねて今の形になりました。

毎日1つずつ手づくりしている、数量限定のメニューです。

売り切れ次第終了しますので、確実に食べたい方はご予約をお勧めします。

出典:大同苑メニューより

 

お店の人に伺ってみたところ、料理長がオリジナルで考え、時期としてはまだ20年足っていないぐらいだとのことでした。

このブログ記事を書いているのが2023年ですので、2000年代に入ってから考案された比較的新しいメニューと言えそうです。

 

可愛い見た目と、ネギがこぼれない合理性、そして味わいの3点からやっぱりすごく良い考えで、もしかしたら数十年後には日本全国の焼肉屋でこの姿が広がっている可能性があるメニューだと思います。

 

もしマネする焼肉屋さんがいるのであれば、しっかりと大同苑さんに感謝しておきましょう。

 

出典:美味しんぼ75巻

 

偉大なる美食の漫画、美味しんぼでも本歌取りについての記述があります。お互いリスペクトで行きたいところです。

 

ネギタン塩はとにかくじっくりと焼き上げることが美味しく食べる秘訣ですね

 

ネギタン塩はじっくりと焼くのがコツだと思います。タンでくるまれたネギたちは思いのほか大量で、強火で焼いてしまうと外側のタンと中身のネギで火の入り方が大きく異なってしまうためです。

 


最初はタンに焼き目をつけるために熱源の近くでもよいですが、表面が仕上がったらあとはロースターの場所で熱を調整してじっくり焼くと美味しいと思います。

 

かなり焼いたな。という感覚でも中のネギはまだ生きておりますので、確実に熱で仕留めるにはある程度の時間が必要です。

 

 

ネギにも火が通ってくると、ねぎから水分があふれ出してきて、ロースターに滴り落ちたりします。

その音でいい塩梅かどうかは判断できるのではないでしょうか。

 

一口でほおばって勢いよく噛むと、口の中にタンの脂とネギの水分があふれ出します。いや、これ美味しいですね。

 

私、実はネギタン嫌いなんですよ。それは味というより、焼くのが面倒で網も汚れますし、二つを合わせる意味が分からなかったのですね。

 

でもこの大同苑のネギタン塩であれば、私が嫌いな要素が全て排除され、そして美しく仕上がっています。ネギタンをおいしく美しく、という方向性があるのであれば一つの極致かもしれませんね。

 

大同苑は他の肉もおいしかった。大満足の焼肉でした

 

元祖ネギタン塩に目を奪われがちですが、他の肉もしっかりとしたおいしさ。ここは焼肉が美味しいですね。

 

つけダレはかなり甘く、そして醤油の風味が色濃く残るタイプですが、肉のもみダレとの相性も良く、何より肉の味が強めだったので、それに対抗するにはこれぐらい尖っていたほうが良いのかもしれません。

 

この日はランチの利用だったので、食べた肉たちが少し少ないのが残念なポイント。夜にしっかりと食べればよかった。

 

幻のロース

お店の人が肉を説明するときに「幻のロース」ですと紹介してくれたのがうけました。

 

幻って!?目の前に実物あるのに、そして何が幻なのかも説明もないので、、おもしろい!食べてやろうじゃないですか。

 

普通に、超美味しい肉でした。

 

特選上タン塩

 

大同苑ではタンの産地をしっかりと記載しておりました。

 

 

特選上タン塩は黒毛和牛とのこと。和牛のタンなんて全体の流通量の約3%しかないんですよ?すごいことですね。

 

非常に素晴らしいタンで、前日に食べた2,800円のあごクラッシャーとは雲泥の差。厚みも程よく美味しいタンに仕上がっておりました。

 

焼肉として美味しいお店なのが好印象ですね。元祖ネギタン塩だけではなく食事として良い感じです。

 

 

甘くてとろみがあるスープが良かった 大同苑の冷麺

 

冷麺はあんまり興味がないのですが、スープがとろりと甘く、面もシコシコモチモチでとても美味しかったです。

 

冷麺もデフォルトで別辛での提供。別辛とは、キムチ等の辛みが別皿で提供されるスタイル。

 

お店の説明を見ると、なんと注文してから麺を作り始めるようです。

 

「麺は練りたてが一番。」の考えのもとに、注文を受けてから粉から麺を練り上げております。

出典:大同苑メニューより

 

たしかに麺美味しかったですが、裏を返すと結構時間がかかりますので、利用する際にはご注意を。

 

 

やっぱり焼肉が美味しいのがうれしいですよね。ネギタン塩以外にも高額ですが和牛のタンも食べられるということで、老舗としての仕入れの強さもうかがい知れました。

唯一デメリットを上げておくとするならば、どんなにしっかり焼き上げてもネギは口の中に臭いとして残ります。口臭がネギ臭くなるのだけは避けられなさそうです。

おいしかった、ごちそうさまです!!