焼肉かっぱ梶岡
Address 大阪府豊中市豊南町東3丁目5−23
TEL 06-6332-3824
最寄駅 庄内駅
駐車場 無し
これまで500軒近くの焼肉屋を食べ歩いてきましたが、、、この店一番うまいかも。
住宅街(と言っていいのかも微妙)に場違いな感じで赤ちょうちんが垂れ下がっており、これが無ければ完全に民家。
店内はカウンター席とテーブル席ありますが、席数も少なくそしてご夫婦二人で回しているため、予約必須・時間の余裕もあるときに使用すべきお店です。
豊中市と聞くと遠い!と思われるかもしれませんが、新大阪からもタクシーで2,500円ほど(片道)
電車と徒歩を駆使すれば40分+数百円でいけます。(時間は電車10分、徒歩30分)
この店、、、とにかくうまい。本当にうまい。焼肉が好き!と思うのであれば一度は利用してみてほしいお店です。
ゆるやかに始まる至高の焼肉体験 店主との会話で決まっていく肉達
初めての利用でしたが、頼み方がちょっと独特で最初は困惑しました。
メニューは壁に貼られているのですが、ちょくちょくお店のご主人が話しかけてきてくれて、おすすめの肉達を食べたい肉の方向性を示すとチョイスしてくれます。
食べ終わってから考えてみると、これがこの店の良いところですね。
その日一番良い肉達を熟知している店主がさりげなくおすすめをしてきてくれるのです。
もちろん主導権は客側にあるので、自分が食べたいモノをひたすら頼むというオーダーも可能ですが、せっかく肉のプロがおすすめしてくれている肉達があるわけですから、このゆるやかな流れに身を任せて食べる肉達をチョイスしても面白いです。
私は、すすめられた品々は全部頼んだのですが、失敗は無かったです。
この日食べた肉達は
焼きタン
ロース
上バラ
ハラミ
アカセン
ランプ
となります。
メニューと比較してみると、
出典:かっぱ梶岡公式HP
メニューに書いていない肉もあります。
仕入れによってその日食べられる肉が異なりますので、やっぱりお店の人との対話のなかで決めていくのが非常に良いと判断します。
生しか扱わないため品切れはご容赦下さい
かっぱ梶岡ではお店のこだわりとして
”肉本来のおいしさ”へのこだわり
焼肉かっぱ梶岡は、国産黒毛和牛の肉を直接仕入れ、新鮮で上質なお肉がご提供できるよう冷凍は一切しておりません。
また、リーズナブルなお値段でご賞味いただけます。
隠れ家的でアットホームな雰囲気の美味しいお店を心掛けております。(一人で来ても楽しんでいただけますよ!)
是非一度ご来店ください。
出典:かっぱ梶岡公式HP
肉は一切冷凍しないことを掲げています。
お店によっては人気があり大量に頼まれる部位(タン等)は冷凍保存しておくこともありますが、それは一切しないようです。
ということでせっかく訪れても「品切れ」が多数存在している可能性があります。
私は焼肉屋において品切れがあるお店こそ真っ当に商売している店だと判断しているので大歓迎なのですが、人によっては怒ってしまう人もいるので一応書いておきます。
品切れがあるお店ですよ。
この日もタンは予約の段階で「無くなっちゃうかも」と言われており、実際にお店に伺うといわゆる「塩タン」は品切れ。
部位的には少しタン中に近くなる部分をニンニクで味付けした「焼きタン」ならあるということで、そちらを頼みました。
これは、、、そうでもなかった。
しかし、それ以外の肉達がどれもすさまじく素晴らしかった。
目眩く魅惑のかっぱ梶岡イリュージョンに引き込まれていくのでした。
漫画トリコででてきたジュエルミートはここに有った かっぱ梶岡の素晴らしき肉達
私の好きな漫画のひとつに週刊少年ジャンプで連載をしていた「トリコ」という漫画があります。
グルメハンターであるトリコが数々の食材を求めていく漫画ですが、その食材のひとつに
ジュエルミート
出典:トリコ
という肉好きにはたまらない食材があるわけです。いつか食べてみたいと夢想していましたが、、、食べることができました。かっぱ梶岡で提供される一部の肉達は正にジュエルミートと言っても過言ではない肉達だったのです。
まさか現世でジュエルミートを食べることができるとは。リーガルマンモス倒さなくても食べることができるなんて。
ロースという名の宝石その1
ロースは焼いた後に茎ワサビと共に食します。
たっぷりサシが入ったロースでしたが、脂はくどくという形容が一切いらない、いやむしろ飲める。この脂は飲めるレベル。
たっぷり茎わさびと共に食べても脂分が多いため辛さはほぼ感じません。わたし、焼肉をワサビで食べるのってあまり価値を見出せてなかったのですが、この店で頭をガツンと殴られた衝撃をうけました。あいますね、うまいですね。
肉をカットする際に手で持っただけで脂が溶け出しておりました。一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)が多いのでしょう。
あーーーー、もう一度すぐに食べたい。ハラミは至高の一皿だった。
最高に美味しかったのはハラミ。このハラミはちょっと近年体験したこと無いレベルのハラミでした。
↑画像奥側がハラミ、手前はアカセン
肉自体の旨味成分が強く、たっぷりのもみダレ及びつけダレでも味がまけておりません。
恍惚。
食べながら自然と目を閉じて咀嚼をずっと続けていたので、お店の人からしたら気持ち悪かったと思います。
そして全肉の味で勝負とかいって味付けしない焼肉屋に見てほしいのはタレの量です。
最高の肉にもたっぷりのタレで味を付加しており、このタレがまた美味い。
出典:かっぱ梶岡公式HP
提供してくれる皿にたっぷりと注がれた下味付加のためのもみダレ
さらには焼きあげた後に温度と味を調節するつけダレともに飲みたいレベルでおいしい。
自家製ということでタレが醤油の容器にはいっており、肉オーダー後にドボドボとかけてくれるのですが、あの醤油の容器本気で欲しい。
いや、食べ終わってさらに残ったこのタレでよいからペットボトルに入れて持ち帰りたい。
このハラミは本当においしかった。何度も言ってしまうぐらいおいしかった。
アカセンはシャキシャキコリコリ鮮度が食感でわかります。
おいしいおいしいオリジナルのタレとの相性も抜群でアカセンを愛するものとしては二回目の昇天をここで迎えました。
脂がきついとか言わせない 上バラで脂の旨さを堪能してほしい
上バラはロースと同様「脂が強いがさっぱりしている」というふざけた表現しかできません。
↑奥側が上バラ、手前はツラミ
嫌な脂の牛肉体験でサシが入った牛肉苦手と言ってい売る人は是非一度食べに来ましょう。
見た目を裏切ってさっぱりとそして肉汁洪水を起こしてくれたランプ
最後はお腹も一杯だったのに不思議とご飯をたべさせてしまうランプ。
脂分が少ないという説明でしたが、見た目ではサシが入っていて「だいじょうぶかな」と思ったわけですが、、、浅はかな私をお許しください。
杞憂 OF 杞憂 心配なんてする必要はなかったのです。
脂ではなく肉汁が押し寄せてきて、さらりと食べきってしまいました。
最後の肉片を口の中で噛みしめながら思ったのは、やっぱり焼肉って素晴らしい「料理」
肉のポテンシャルを最大限に生かすために、目利きと保存とカットという技術があり、
そこにタレ(一部塩)を用いた調理で下味の付加があり、
焼くことによりキャラメリゼや燻煙、そしてメイラード反応等により味が昇華し、
最後はつけダレにて温度の調節と味の好みに合わせた付加がなされるわけです。
焼いて食ってるだけじゃないんです。本当に素晴らしい料理。
店主のこだわりも素晴らしかった
店主もいろいろと話をしてくれるタイプのかたで、焼肉に対してのこだわりもおしえてくれました。
焼肉は最終調理者が「客」ですので、最後の最後の品質は客に委ねる珍しい料理です、そのため店主曰く、どのような焼き方をしても美味しく食べられる品質を店側は用意する。といった気概で肉に向き合っているようです。
これにはしびれました。
日本の焼肉がミシュランの星を取得できない理由の一つに最終調理者が客であるという問題があるといわれています。
焼肉においてミシュランの星を獲得したのは残念ながら日本のお店ではなく、台湾の「大腕/Da-Wan」があるのですが、ここはフルアテンド=お店側が調理してくれるお店です。
わたしもこの話を焼肉界のレジェンドたちから聞いた時は、「そうなのかーーー」と思ったわけですが、、
それすらも超越して最高の焼肉を提供しようとしているおみせが大阪の豊中市にあったわけですね。
勉強になりました。
クレジットカードと電子マネーは使えないのでそこだけご注意ください
料金も安くて肉も上質、お店の雰囲気も良く、もういうことがない。あるとすれば予約が取れない点と、クレジットカードや電子マネーは一切使えない点でしょうか。
いや、そんなものをすべてなぎ倒すほどにカッパ梶岡の焼肉は文句のつけようのないレベルです。
お肉が好きでも好きでは無くても一度は食べておいたほうが良いと思います!!
肉が好き!と人生で一度でも思ったことがあるひとはすぐに大阪に向かって食べてみてください。