焼肉図鑑

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【岡田前】東京最強肉食女子決定戦 究極の戦いをレフリーポジションでジャッジ

世の中の女性は2つの種類に分けることができる。

肉食な女性か、そうでない女性か。(な訳ないですよね)

 

肉食な女性たちは日々おいしい肉を、より高価な肉を、より素晴らしい肉を求めて夜な夜な東京(というよりは港区を中心とした一定地区)を徘徊し、肉食しています。

そんな高レベルディーバたちが集まるお店の一つ、麻布の肉割烹「岡田前」にて遭遇したそれぞれのコミニティでは最強を誇る肉食女子たちの戦いの顛末。

私、勝手にレフリーポジションを確保し勝敗をジャッジしてきました。

 

 

超人気の岡田前が全員堪能できるのが岡田前の特徴(何言っているかわからない)

 

夜な夜な東京に生息する「肉好き」が集まる麻布の肉割烹岡田前

 

 

普段は焼肉中心に食べ歩き、そして大衆的なお店が好きなため、肉割烹には食指が動かない私ですが、誘われたとなれば話は別。

 

普段体験することが無い空間に身を置くことにより、精神的な鍛錬ができる!と精神と時の部屋感覚で利用してみました。

 

お店のスタイルは店のカウンター席が中央で区切られており、右側と左側チームに分かれます。各8席+αの構成で予約時間帯によって右側を埋めて料理を提供、左側は右側終了後に開始時間が始まり、料理を提供するといった入れ替え制のようなスタイルです。

 

岡田前はその名の通り岡田さんの前という意味合いで、もともとは他のお店(The INNOCENT CARVERY ジ・イノセント カーベリー)にて1組限定/日 で予約できた、岡田さんの前の席が人気で、それをそのまま出店した際に店の名前としています。

 

 

新岡田前では、一応全てのお客様が岡田前を堪能できる作りとなっているわけですね。

正に岡田前、うーむ岡田前。

 

右と左に最強肉食女子が座った!私は勝手にレフリーになった…

 

少しややこしいのですが、私たちが通された席はお店の構成上は岡田さんを正面にみて左側のカウンター席群。

 

私はそのほぼ中央の席に通されました。

 

その左右に今回の主人公たちである最強肉食女子決定戦の出場選手が座っていたのです。

 

まず、右側。

若く、そして美しい女性。頻繁に岡田シェフに話しかけ、店の常連であることを主張、そしてその会話内容と持ち物から音楽関係者であることがわかります。

 

そして左側。

いやいや、驚くべき美人。会話内容からイタリアと日本のダブルであることがわかりましたが、それにしてもすごい美しさ。加藤ローサをもう少しイタリア寄りにし、スタイルもすごく良い。恐ろしい。

 

右は「私、お肉ならどれだけ食べても大丈夫なんです~~友達にも驚かれます!」

左はグループで来店、仲間から「本当にお肉ならどれだけでも食べるよね」

 

と会話していることから、グループ内の最強肉食女子と判定。

 

この右と左が最強肉食女子の称号をかけて戦い始めた、、、といっても主に「左」が意識しないで発している言葉に対して、「右」が負けられない!と対抗する形で戦いが進んでいくのです。

 

OK!!わかりました!

 

私が勝手にレフリーとなり勝敗を決めましょう!俗物的な私ですが、こと肉に関してだけはまじめです。

主観を排除して、公正なジャッジを期待ください。

 

前哨戦はタンのカットから始まる

この日の岡田前のコースはタンのカットから始まりました。

 

タンは画像に写っている1本だけではなく、8席のカウンター席で2本用意されています。

 

目の前で掃除してくれて、分厚いタン元を後ほど焼いて出してくれるというわけですね。

 

 

「奪い合えば足らぬ、分け合えば余る」 みつを

 

良かった、分け合ったわけではないですが、これであれば争いは起こりません。

 

岡田前ではそれぞれの料理でどれぐらい食べたいかを聞いてくれます。たくさん食べたい場合には「た~くさん」とお願いすれば、本当にた~くさんお皿に盛ってくれるのです。

 

もちろん、このタンでは右も左も「た~くさん」と甘い声を出しながら大量の肉を求めておりました。ある意味恐怖!

 

 

ここからが本当の闘いの始まり 落ち着いて!メンチに乗せられるウニの量は決まっているの!

タンはカット後、奥に引っ込んでいきます。

焼き場はカウンターとカウンターの間にある中央の窯で火が入れられます。そこで弟子?スタッフの方たちも手伝いながら調理されていきます。

 

ということで、タンを待つ間に出てきたのが松阪牛のメンチ

 

 

たぶん私たちが着席し、タンのカットを見ている間に調理していたのでしょうか?

アツアツのメンチが目の前に提供されます。

 

圧巻なのはここからです。

 

 

ウニを

 

ウニを

 

ウニを好きなだけのせてくれるのです。まあ、メンチにウニ乗せることに意味があるかと言われると私的には意味ないのですが、とにかくウニがてんこ盛りになる様は、単純にアガります。ウェ~イ系でもないのにアガりますね。これは。

 

ここでも左、右ともに「た~くさん」のコール。最初のラウンドではもちろん決着などつきません…ん!?

 

左「ウニあまったなら、もっと載せてもらえますか?」

 

左、食べる前からお替りをご所望。いきなりのジャブです。

 

ウニの上に載せられるウニ、もちろんこぼれます。

 

落ち着いてくれ!メンチにのせられるウニの量は決まっているんだ!どう考えてもその分量を越えてのせさせるので、メンチは側面もウニで埋まりました。

 

第一ランドは「左」のいきなりのジャブにて「右」がポイントを取られる形です。

左:右 10:9

左がとったラウンドでしょう。

それにしてもいきなりの先制攻撃「右」の心中は決して穏やかではないでしょう。

 

左は決して意図していなかったと思いますがこうして決戦の火蓋は切られたのです。

 

第二ラウンドはタン刺しとトリュフ

 

タンは焼きだけではなく、の他の部分はタン刺しとしても楽しみます。

 

通常のタン刺しではなく、これまたその上に恐ろしいほどのトリュフが削られていくのです。

 

 

もうトリュフ食っているのだか、タン刺し食べているのか、どちらが主かわからない料理ですよね。

 

そして恐ろしいことに、これもタン刺しをどれほどの量を食べるのか、もっと言うとトリュフの量もどれほどにするのかをオーダーできるのが岡田前の恐ろしいところです。

 

 

私はお上品に適度な量で押さえましたが、左と右はた~くさんを宣言し、大量のタン刺しとトリュフが盛られていきます。

トリュフ探す豚も(現在はブタじゃないようですが)、ここまで思い切りよく食べてくれれば気持ちいいですよね。にんまり。

一年分のトリュフ食べた~と満足しているころに右が仕掛けます。

 

右「岡田さん、タン刺し余っているなら食べた~い」

 

1ラウンド目とは反対に右が手数出してきました。リーチはスタイル的に左が勝っていますので、インファイト勝負に切り替えています。店主との関係性を利用し、懐に潜り込みながらタン刺しショートアッパーを繰り出しました。

 

利用できるものはすべて利用する。

 

これは!

環境利用闘法!!

 

出典:バキ

 

私は勝手にボクシングの試合をイメージしていましたが、そんなことは有りませんでした。これは己の体・知識等を全て使って戦う総合格闘技です。

 

第二ランドは環境利用闘法を繰り出した「右」がとったでしょう。

左:右 9:10

 

イーブンに戻しました。

 

優劣が付き始めた第三ラウンド ヒレの漬け

思い返せばすべてはこの第三ラウンドで決まっていたといっても過言ではないですね。

結果的に彼女の一言が、物理的にも精神的にも相手の心に楔を打っていたのは間違いありません。

 

3品目は、ヒレ肉の漬けです。

 

 

私的には、この日の岡田前で一番うまかった。

 

濃厚なタレに漬け込まれたヒレ肉は噛みしめるほどに塩分と口の中の温度で溶けてきた脂分が絡まり、そこに最後は肉汁も加わっての、肉、塩、脂、うまみ成分のカルテットはすさまじい破壊力です。

 

もちろんこの料理も好きなだけオーダーできるのですが、、、この日の勝利の女神は「左」を愛していたのかもしれません。

 

漬け込まれた肉たちは、カウンターの左端からサーブされていきました。

かなりの量が用意されていたので通常であれば、右端(不幸にも出場選手である「右」はカウンターの右端に座っているのです)まで、他の人が好きなだけ頼んでも、肉は足りる計算だったのでしょう。

 

しかし今回は見た目とは裏腹にフィジカルモンスターであった「左」が鎮座しています。

 

彼女は悪気無くこういったんですよね、いつもの「た~くさん」の後に、、、「もっともっとた~くさん」と…

 

こんもり盛られる肉の山

 

その分だけ減ってしまう用意された肉

 

 

私たちにサーブする際にはもうお肉が限られていて、、、「右」が「た~くさん」を連呼しても物理的にもう肉が無いのです。

 

これは!環境利用闘法返し!

 

まさか左も環境利用闘法の使い手だったとは…

 

出典:バキ

 

勝負したくてもそこにもう姿がなければ勝負はできません。

この第三ラウンド圧倒的に左の勝利、右は戦うことすら許されませんでした。

左:右 10:8

 

レフリーたるもの、本当はもっと食べたかったけど「右」のために最小の量で我慢。

 

インターバル 土瓶蒸し

激闘の3ラウンドが一応終了したので、インターバルに突入です。

 

 

土瓶蒸し。

 

うまーい、味わいがふかーーい。おいしーーーい。

 

ここまでのジャッジペーパーを読み上げておきますと

 

第一ラウンド 左10:右9

第二ラウンド 左9:右10

第三ラウンド 左10:右8

 

トータル 左29:右27

 

となっており、左が有利な展開ですね。

 

 

第四ラウンド すき焼き カロリーが無いとか信じるんじゃない

 

4品目はすき焼きです。

 

今回は三ラウンド目の失敗を反省してなのか、右側から肉見せてくれる岡田さん

 

 

右の後に左

 

 

これをカロリーが無い砂糖?で仕上げていきます。 

 

いやいやカロリーが無くても糖分があるでしょ?とか思うわけですが、「左」はそんなことは気にしません。

 

左「カロリーがないならた~くさん・た~くさん・た~くさん」と連呼していますし、

 

右も負けじと

 

砂糖についてのうんちくを語りながらた~くさんを連呼しています。

 

 

このラウンドは、、、互角!

 

左:右 10:10

 

インターバルを挟んだことにより右も落ち着きを取り戻したようです!

 

第五ラウンド ユッケとキャビア 頼むぜ岡田さん!

 

第五ラウンドは大量のユッケに大量のキャビアという料理

 

 

なんだか、小学生が考えた「僕が考えた最強の料理」のような構成ですが、

とにかくインパクトがある画にはなりますし、うまいもの二つの組み合わせですから一定水準以上おいしいのは確定しているのは安心感があります。

 

 

ご飯の上にユッケをのせ、そこにキャビアをモリっと載せるわけです。

 

 

まあ、そりゃ旨いですよね。単調な味わいとおもいきや、旨さの最適値に収斂していく高次元のユッケ丼。満足しました。

 

左、右ともに大量のユッケ、大量のキャビアをのせて食べつくしていましたが、やっぱり左の手数が多い。

おかわり、おかわり、おかわりですよ。もう本当に用意されたユッケが無くなるまで食べるんです。

岡田さんも驚いておりました…胃袋すげーな。

 

ということでこの第五ラウンドは

左:右 10:9

 

となり、左がポイント差をつける展開です。どこかで右は起死回生の一発を繰り出さないと負けてしまいそうですね。

 

第六ラウンド ようやくのタン すでにお腹いっぱいになってきた

 

ここでようやく最初にカットされたタンが焼きあがって提供されます。

 

 

それにしてもすごいですよね、ここに行き着くまでにかなりの時間が経過しています。

最初タンをチョイスした時は空腹そのものでしたが、既にご飯も食べていますし、大量の生肉も胃袋には入っています。

既に、おなかが一杯。

当初、もりもりにオーダーしていた自分を少しだけ恨みます。

 

タンはゆっくりと火を入れたからでしょうか?表面のサクっとした食感とは裏腹に中はしっとり、おいしいタンステーキです。

 

既にチョイス後のメニューのため左と右も追加は無く、このラウンドはイーブンです。

 

左:右 10:10

 

第七ラウンド 決着前の静かなラウンド ステーキ

 

焼き物が続きます。

 

こちらも特製の窯で仕上げられたステーキ。部位は忘れました。

 

 

トリュフと共にいただきます。こちらもしっとりした肉が美味しい。私は焼肉には厚切り肉が要らない宗派なのですが、理由は厚切りの肉食べたいならステーキのほうが美味しく食べることができるから。

どうしても焼肉のロースターで焼くよりも、美味しく仕上げることができますので、やっぱり焼肉は適度な厚みで味付けも力強くしてあるタイプが好みです。

 

でてきたものを美味しく食べるラウンド、もちろんポイントに差はありませんでした。

 

左:右 10:10

 

思えば、この静けさは決着前のひと時の凪。ここから怒涛の展開で決着がついていきます。

 

第八ラウンド そこまで食べますか?レバーでノックアウト

次の品はレバーです。

 

見事なレバーをこれまた目の前でカットしてくれます。

 

 

でてきているレバーすべてを食べるわけではなく、岡田さんの技量によって不必要だと思われる部分はカット(掃除)するわけです。

 

そして掃除された肉片は片づけられる

 

こんな常識にとらわれていた私の脳みそをガツンとする一言が「左」から発せられました。

 

左「その部分捨てちゃうんですか?食べたいです!!」

 

これには岡田さんもびっくり。もちろん、レバーは捨てるわけではなく賄などで使用するようですが、お客様から求められたらこの店のスタイルであれば出さざる得ません。

 

たっぷりとレバーを食べた後に、急遽またその下げようとしていた部分も調理を開始し、左へと提供されました。

 

こらはレフリーである私からしても驚愕の手段。その場にいる全員がすでにこの品での戦いは終わったと思っているところから繰り出される攻撃。

正に意識の外からの攻撃。

 

これは効きます。

出典:刃牙道

 

全ての人の意識外から攻撃を繰り出した「左」もちろんこのラウンドは圧倒的な勝利です。

 

左:右 10:8

 

最終ラウンド 決着は突然に 蕎麦を前にして出た実質ギブアップ宣言

 

勝負というのは非常なものです。勝者と敗者が明確に分かれます。

 

お気づきでしょうが、この勝負の勝者は「左」です。

 

しかしその決着は「右」が発した意外な発言で急転直下で決したのです。

 

 

 

しめの蕎麦も自分で量が選べます。

 

左はここにきて「超大盛」を頼んでいました。

 

↑ちなみに私は大盛

 

既に這う這うの体になっている「右」は合わせて超大盛を頼むかと思いきや、まさかの普通盛り選択。

悔しさからなのか、意外な一言を発します。

 

右「来る前マック食べちゃったからな」

 

はい!!終了~~~~、試合終了~~~!!

 

実質負け宣言。

 

マクドナルド食べちゃったから、ここで超大盛いけないのはコンディションのせいというわけですね。気持ちはわかります!これまでのコミニティでは「お肉大好き、たくさん食べる」で勝ち残ってきたわけですからね。

 

でも、それを言ったら実質のギブアップ宣言です。

最悪蕎麦が苦手でも、その場合はマック食べてきた発言にはつながりませんから、総合的に判断して「お腹いっぱい」と判断しました!

 

レフリーとして宣言します。

 

試合時間 1時間40分

TKO勝ちにて「左」の勝利です!!

 

余韻に浸りながらのデザート

最後はトリュフアイスとフルーツ盛合せ

 

 

まったくその気がないのに勝手に戦いに巻き込まれ、そして頼まれてもいないのにレフリーをやり切ったことを誇りに思います。

 

それにしても左のイタリアダブルの女性、すごい量食べますね!私以上に食べていましたし、まだまだ食べられそうな気配を醸し出してましたので、余裕だったのでしょう。

 

そして驚くべき言葉が発せられました。

 

左「イノセント カーベリーの時から何度か岡田前利用しているんです」

 

右よ、相手が悪かった。

 

そして少ないマウントネタの一つであった店主との関係性も、左もポッとでのルーキーではなく、古くから利用している客だということが判明し、ガラガラと崩れ去ってしまった。

もうこれは一からやりなおそ。あきらめなければまたきっと勝負できる日が来るから…

 

左の完全決着を決めた言葉の後は、むしろすがすがしい気持ちでこの勝負を振り返ることができました。左、すげーよ。

 

会計は一人30,000円ぐらいしましたが(酒込み)良い経験ができました。ごちそうさまでした。